皆さま、「バレエの才能」と聞くと、どんなものを想像しますか??
バレエを習っていて、このまま続けていていいのか。自分にはバレエの才能があるのか。また、自分の子どもにはバレエの才能があるのか。なかなか見極めるのは難しいですよね。
先日、バレエをやめた時のお話しをしました。
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今回は、この記事にも出てきた「バレエの才能」について、述べてみたいと思います。
本記事では私が18年間のバレエ人生の中で気づいた、バレエに必要な才能をできるかぎり挙げてみます。
もちろん、これが全てではありませんし、今なくてもこれから身につく可能性は十分にありますので、その点ご留意くださいね!
この記事を読めば、ダンサーや皆さまの周りのバレエを頑張っている人の、すごさがわかるかもしれません。
目次
バレエに必要な才能とは?18年間のバレエで気づいたこと
まず、「才能」とは何でしょうか。
調べてみると、「何か物事を上手に行う上で、生まれつき持っている能力」だそうです。
この"生まれつき"というのが、キーワードっぽいですね。
ただ、バレエの才能について、生まれつきの能力だけに絞るのはかなり難しいです。
そのためここでの「才能」は、限りなく"生まれつきに近い"能力、あまり努力しなくても見につくような、一種の勘のようなものだと思ってもらえたらと思います。
体に関するバレエの才能
まずは、わかりやすいく見た目に関することから。
体に関するバレエに必要な才能です。
ざっくり、3つに分けてみました。
- 骨格がバレエ向き
- 筋肉の付き方が綺麗
- 表情豊か
骨格がバレエ向き
1つ目は、骨格がバレエ向きであること。
体に関することはこれが70%くらいは占めてると思います。
「骨格」とまとめてしまっていますが、具体的には、「身長が高い」「手足が長い」「股関節の可動域が広い」「足の甲が高い」などです。
特に身長は、やはり高い方がいいです。
舞台の客席から見ると、映え方が全然違うなぁと…。
立っているだけでも美しいって、結構な武器です。
バレエコンクールやオーディションなどの合格条件にもなるくらい。大事。
身長は遺伝が80%くらいだそうですが、食事や運動、睡眠などで改善するようですので、よく食べて、よく寝て、元気に活動しましょう。
「足の甲が高い」とは、どういうことかと申しますと、例えばこんな足です。
美しいでしょう。
「甲」とは、足の上側のアーチ(足の裏の反対)のことです。
こればっかりは、生まれた後からじゃどうにもならないので、生まれつきの才能と言えますね。
筋肉の付き方が綺麗
筋肉、特に足の筋肉の付き方は人によってかなり違うなと感じます。
私がよく先生に言われたのは「細くて長い筋肉をつけろ」です。
短距離走の選手の足ではなく、長距離走の選手の足が理想に近いと言ったら、わかりやすいでしょうか。
「細くて長い」筋肉が良い理由は、見た目もそうですが、それが質の高いジャンプや回転などの技術につながることもあります。
筋肉の付き方は生まれつきではないですが、バレエを習い始めた当初からの「癖」で形は決まってくると思います。
大人になる前の、筋肉の形が変わりやすいうちに、正しい使い方をマスターしたいですね。
また、筋肉の「形」とは別に、筋肉の「質」も関係してきます。
想像できる方もいらっしゃると思いますが、硬い筋肉より、柔らかい筋肉の方がよいです。
柔らかい筋肉の方がケガも少ないですし、よいバネになります。
筋肉の柔らかさもある程度は生まれつきな部分があるようですが、水分や練習前後のストレッチなどで改善できる部分かと思います。
表情豊か
ダンサーは「役者」でもあります。
そして、「声」を一切使わない役者です。
物語の「台詞」は、「マイム」と呼ばれる身振り手振りを使って表したりしますが、基本的には表情と体の動きだけで感情を伝えます。
やはり表情が豊かですと、この「感情を伝える力」に長けるので、アドバンテージになりますね。
頭に関するバレエの才能
バレエの才能には、「頭の良さ」も必要です。
具体的には、以下の2つが重要だと思います。
- 記憶力
- 理解力
記憶力
まずは、「記憶力」です。
バレエに限らず、何かダンスを踊った経験がある人は想像できるかと思いますが、「振り」を覚えるのって結構大変ですよね。
バレエでもそれは同じ。
振りをいかに早く体に入れて、いかに早く本格的な練習に移れるか、が大事です。
特に、プロに近づけば近づくほど。
ときには「瞬発力」が必要な時もあります。
例えば、オーディションなどでよくありますが、振付家の先生にその場で振付てもらって即興で踊るとき。
この時、振りを覚えるのに精いっぱいだと、なかなか「自分の踊り」を出すのは難しいです。
「自分の踊り」ってすごくアバウトですが、つまり「振り+α」のこと。
ただ「振り」を踊るのではなく、それに「自分の付加価値」をつけたものを提供しなければ、先生の目には留まりません。
早く次のステップに進むために、「振り」を早く覚える力は大事だなと感じます。
理解力
「理解力」は、先生の言っている言葉の意図を瞬時に掴む力のことです。
これには、英語やフランス語など、さまざまな語学力も含まれると思います。
先ほども申し上げましたが、ダンサーは基本的には「役者」です。
自分の表現をすることもありますが、多くは振付家の先生の表現したいものを、振付家の先生の代わりに表現することが多いです。
(この辺りでバレエの好き嫌いは分かれることもありますね。)
すると、大事なのは「いかに振付家の先生の意図をくみ取るか」です。
自分が振付家になったとしましょう。
自分の考えていることをすぐパッと表現してくれるダンサーと、なんか違う表現をしてくるダンサー。
採用したくなるのは、当然前者のダンサーですよね。
「理解力」ってなんやねんって思いますが、バレエをやっているからといって勉強を怠ってはいけないんだな、くらいに思っていただければと思います。
精神的なものに関するバレエの才能
最後に、精神面におけるバレエに必要な才能をご紹介します。
- 度胸
- 忍耐力
- 集中力
- 探求心
度胸
まず一つ目は、「度胸」です。
バレエは劇場の舞台で踊ります。
時には何千人の前で、たった一人で踊ることもあります。
…想像しただけで震えてしまいますが、これに耐えられなければならないのです。
観客としてみた時、ダンサーはプロのエンターテイナーです。
そこでは自分の緊張感を届けるのではなく、お客さまに感動を届けなければなりません。
大勢の人の前で、時には図々しいくらい、堂々と踊ることができること。
これは何よりもダンサーに必要な要素です。
忍耐力
バレエには「忍耐力」も必要です。
緊張に耐える「忍耐力」。
怒られてもレッスンに通い続ける「忍耐力」。
上手な子と比べられてもへこまない「忍耐力」。
過酷な筋トレを乗り切る「忍耐力」。
…ちょっとバレエが辛いものだと思われてしまいそうですね(汗)
ええ…まあ…正直辛いですよ。(真顔)
でも、その辛さすらも乗り越えた時の感動に、ダンサーは虜になってしまうのです。。。
なので、「忍耐力」がもともとない人は、早くこの忍耐を超えた感動を味わってくださいね。
集中力
「忍耐力」と近いところもありますが、「集中力」はもっと局所的なもの。
ダンサーにとって忘れてはいけないこと、それは「舞台は一回きり」だということです。
一回一回を神経を全集中させて、取り組む。
それがとても美しい、忘れられない舞台を作ります。
探求心
最後にご紹介するのは、「探求心」。
自分のバレエをいかに探求できるか、です。
お手本のダンサーを研究したり、身近な上手な子を観察したり、先生の動きを穴が開くほど見つめたり、時には学問的な目で体の構造を理解したり。
様々な角度から、「自分のバレエの完成」に向かって探求できること。
言い換えれば、自分のバレエへの「興味を失わないこと」かもしれません。
個人的には、一番重要な才能だと思います。
おわりに バレエの才能を身に着けよう
ここまで、バレエに必要な才能についてお話してきました。
結構、当たり前のことかもしれませんが、この当たり前がなかなか難しいんですよね…。
最後に、もう一度ご紹介した才能の数々を並べてみます。
- バレエ向きの骨格
- 綺麗な筋肉
- 豊かな表情
- 記憶力
- 理解力
- 度胸
- 忍耐力
- 集中力
- 探求心
これらを生まれ持った人は最高ですが、言い換えれば、バレエをやっていく中で身につくことでもあると思います。
バレエの才能、磨いていきましょう♪
最後までお読みいただき、ありがとうございます。