皆さま、バレエのキューピッドの踊りって見たことありますか?
バレエコンクールの定番でもあるこの踊りは、とってもかわいらしくて、短いけど見ごたえのある、楽しい踊りです。
本記事では、そんなバレエの「キューピッドの踊り」について、解説していきたいと思います。
具体的には、以下の内容についてご紹介します。
- そもそも、キューピッドってなに?
- バレエにおけるキューピッドの役柄とは
- キューピッドの踊りについて
目次
バレエ「キューピッド」ってどんな踊り?【役柄を解説】
キューピッドと聞いて思い浮かぶのはやはり、「恋のキューピッド」でしょうか。
背中に羽が生えていて、ハートの弓矢を持っているような…?
まずは一般的なキューピッドについて、見ていきましょう。
そもそも、キューピッドってなに?
キューピッドは『ローマ神話』に出てくる、翼の生えた「愛の神」です。
正しい表記は「cupido」で、読み方は「クーピドー」や「クピド」。
これを英語読みしたのが、「キューピッド」です。
「エロス」や「アモール」などとも呼ばれます。
キューピッドは「黄金の矢」を持っており、それに射抜かれるとその時見ていた人に恋に落ちてしまいます。
キューピッドの姿は、幼い子供や若い青年などいろんな姿で描かれますが、共通しているのは「とてもいたずら好き」であること。
ローマ神話の中では愛と美の神「ウェヌス」の従者のように描かれています。
そのため、キューピッドが矢を放つのは自分の意志ではなく、ウェヌスの命令によるものがほとんどであったり…。
また、キューピッドは実は「黄金の矢」ともう一つ、「鉛の矢」を持っています。
「鉛の矢」は「黄金の矢」とは反対に、相手を激しく拒絶する矢です。
こんな感じで、キューピッドは人の感情を激しく左右する力を持つ、「愛の神」なのです。
バレエにおけるキューピッドの役柄とは
バレエにおいてキューピッドは、『ドン・キホーテ』という作品で登場します。
『ドン・キホーテ』は、ある頭のおかしい老人の名前です。
ドン・キホーテは自分がある物語の登場人物である「騎士」だと思い込んでいます。
老人は「ドルシネア姫」という空想上のとても美しい女性を思い描きながら、旅に出ます。
しかし旅の道中で、ある男女のカップルのいざこざに巻き込まれてしまいます。
そして、そのカップルの女の子(キトリ)は、まさに思い描いていた「ドルシネア姫」にそっくりでした。
ドン・キホーテはキトリをドルシネア姫だと勘違いしますが、途中、夢の中でキューピッドに導かれて本物の「ドルシネア姫」に出会い、違う人だと気づきます。
その後、ドン・キホーテはキトリの味方となり、男女カップルを結ばせて、その地を去ります。
キューピッドは、ドン・キホーテの「夢」の中で出てくるキャラクターです。
ドン・キホーテを導きドルシネア姫に会わせ、そこでドン・キホーテに向かって「黄金の矢」を放ちます。
それからはドン・キホーテとドルシネア姫の間に入ってちょっとだけ邪魔したりする、とても可愛らしい役です。
キューピッドの踊りについて
さて、実際にバレエのキューピッドの踊りを見てみましょう。
引用:YouTube
私の大好きなマリインスキーバレエのキューピッドです。
ダンサーはエフゲーニャ・オブラスツォーワさん。
バレエの衣装では少し珍しい、超ショート丈のスカートに、くるくるパーマのかつらがとてもキュートですね。
そしてとんでもなくスタイルがいい…。
(これはキューピッドに関係ないです)
曲はおよそ1分14秒と、とっても短いですが、華麗な足さばきや回転で見ごたえのある踊りです♪
踊るときは、曲のスピードに負けないようにポーズをしっかり見せること、回転は一つ一つ丁寧に行先を見失わないこと、全体的に体重を感じさせないくらい軽やかに踊ること、を意識すると、素敵なキューピッドになると思います!
あとは、キューピッドはどちらかというと「少年」のような印象がありますので、女の子らしく可憐に…というよりは、ちょっとやんちゃな感じをイメージすると、よりリアルになるかもしれませんね。
おわりに バレエのキューピッドを楽しもう!
ここまで、バレエの「キューピッドの踊り」を見てきました。
キューピッド、とても楽しい踊りですね。
「キューピッドの踊り」だけを見てもいいですが、やはり『ドン・キホーテ』の作品の中で見ると一味違う印象になります♪
様々なバレエ団の、様々なダンサーのキューピッドを見て、お気に入りの「キューピッド」を見つけてみてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。