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バレエ『エスメラルダ』のあらすじは??踊りのポイントもご紹介!!

 

皆さま、バレエ『エスメラルダ』の物語をご存じでしょうか?

 

なかなか日本で全幕の舞台を見られることは少ないですが、コンクールなどではよく見かける名前かと思います。

 

今回はこのバレエ『エスメラルダ』のあらすじと、ヴァリエーションのポイントをご紹介していきます!

 

これからエスメラルダを踊られる方に、ぜひご覧いただけたら嬉しいです♪

 

バレエ『エスメラルダ』のあらすじは??踊りのポイントもご紹介!!

 

本記事では以下の内容についてご紹介していきます。

 

  • バレエ『エスメラルダ』の作品について
  • バレエ『エスメラルダ』のあらすじ
  • エスメラルダのヴァリエーションについて

 

では、さっそく見ていきましょう♪

 

バレエ『エスメラルダ』ってどんな作品?

 

バレエ『エスメラルダ』は1831年に出版された、ヴィクトル・ユーゴーの小説『ノートルダム・ド・パリ』が原作となっています。

 

舞台は15世紀のパリ。教会が最大の権力を握っていた時代です。

 

バレエ『エスメラルダ』は振付家によって様々な「版」があり、それぞれ物語が微妙に異なるようです。

 

今回は、クレムリンバレエ団の物語を参考に、あらすじをご紹介します。

 

ちなみに、コンクールでよく踊られているエスメラルダのヴァリエーションは、バレエ『エスメラルダ』には登場しません。

 

エスメラルダのヴァリエーションは、コンクールのために、バレエ『エスメラルダ』をイメージして作られたものだそうです。

 

きなこ
エスメラルダのヴァリエーションは出てこないけれど、同じくコンクールでよく踊られるダイアナのヴァリエーションは登場しますよ!

 

バレエ『エスメラルダ』のあらすじ

 

それでは、バレエ『エスメラルダ』のあらすじをご紹介していきます!

 

…とその前に、簡単な相関図を見ておきましょう。

 

 

超モテモテのエスメラルダは、幸せになれるのでしょうか。

 

さっそく見ていきましょう。

 

第一幕 美しく正義感の強い娘、エスメラルダ

舞台は15世紀、パリ。

 

ノートルダム寺院の広場に迷い込んだ詩人、グランゴワールが盗賊たちにつかまって殺されそうになっていました。

 

そこへ、通りかかった美しいジプシーの踊り子たち。

 

中でもひときわ美しい娘、エスメラルダは正義感が強く、捕らえられたグランゴワールを結婚の約束をすることで解放させます。

 

それを見ていた大聖堂の祭司フロロは、エスメラルダの美しさに心惹かれ、彼女への欲情に悩むようになります。

 

そしてついに、大聖堂の鐘つき男カジモドに、エスメラルダを誘拐するように命じました。

 

カジモドは命じられた通り誘拐しようとしますが、城の衛兵隊に見つかり、捕らえられてしまいます。

 

カジモドから自分を助けてくれた衛兵隊長フェビュスに、エスメラルダは惹かれていきます。

 

フェビュスとエスメラルダは愛し合うようになりますが、フェビュスには婚約者がいました。

 

捕らえられたカジモドは広場でさらし者になりますが、エスメラルダだけはカジモドをかばいます。

 

生まれて初めて自分に優しく接してくれたエスメラルダに、カジモドもまた心惹かれるのでした。

 

 

フェビュスは自分の身に着けていたスカーフをエスメラルダに渡し、その場を立ち去ります。

 

エスメラルダは好きな人から渡されたスカーフを大事に抱きしめ、眠ろうとします。

 

そこへ、タイミングを見計らっていたフロロが近づきますが、彼女が大事そうにしているスカーフから、フェビュスと恋に落ちていることを察します。

 

嫉妬にかられたフロロは、フェビュスを殺害しようと心に決めます。

 

第二幕 不実な男フェビュスに翻弄されるエスメラルダ

宮殿では、衛兵隊長フェビュスと婚約者フルールの婚約の宴が開かれていました。

 

余興として呼ばれたエスメラルダは、そこでフェビュスに婚約者がいたことを知ります。

 

ショックに耐えながら踊りを披露しますが、一緒に踊っていたグランゴールがエスメラルダの大事にしていたスカーフを持ってきます。

 

そのスカーフは、婚約者フルールがフェビュスに捧げたものだったのです。

 

スカーフを身にまとうエスメラルダを見て、フルールはフェビュスとエスメラルダの恋に気づきました。

 

逃げるエスメラルダ。フェビュスもエスメラルダを追って宮殿を出て行ってしまいます。

 

宮殿を出て幸せいっぱいのエスメラルダとフェビュスですが、それをずっとフロロが見ていました。

 

フロロは一瞬の隙を見て、フェビュスの背中を刺してしまいます。

 

そこへ判事がやってきて、フロロはエスメラルダに罪を着せ、エスメラルダは魔女裁判にかけられたのち死刑を言い渡されてしまいます。

 

刑務所の中で、フロロはエスメラルダに自分のものになるなら助けると迫りますが、エスメラルダは拒否するのでした。

 

 

さて、一命をとりとめていたフェビュスはフルールに復縁を申し込んでいました。

 

フルールはフェビュスを許し、もう一度2人は結ばれます。

 

きなこ
この場面で、ダイアナとアクティオンのPDDが入ります。

 

いよいよエスメラルダが処刑される寸前、カジモドがノートルダム大聖堂にエスメラルダを助け出します。

 

エスメラルダは助けてくれたカジモドに心動かされますが、カジモドの顔が醜すぎてまともに見ることができません。

 

しかし、確実に2人の距離は近づいていました。

 

それを見ていたフロロ。我慢ならず、カジモドとエスメラルダを引き離してしまいました。

 

 

第三幕 エスメラルダの処刑

エスメラルダがついに処刑されようとしています。

 

ジプシーの仲間や詩人グランゴールとも悲しみの挨拶をかわしますが、そこへ仲睦まじい様子のフェビュスとフルールの姿が。

 

エスメラルダは再度絶望し、抵抗することなく処刑されてしまうのでした。

 

悲しみにくれるカジモド。こうなったのは全てフロロのせいだと考えがとまらなくなり、フロロを塔から突き落としてしまいます。

 

そしてもう動かない亡骸と踊るカジモド。

 

翌朝、処刑場にはエスメラルダの亡骸を抱える異様な骨格の男が動かなくなっているのでした。

 

きなこ
なんとも救いがないお話ですね…。

 

エスメラルダのヴァリエーションの踊り方

 

さて、バレエ『エスメラルダ』の物語はいかがだったでしょうか。

 

私の中でエスメラルダは、身も心もとても美しいが、悲しい運命に打ちひしがれる女性というようなイメージです。

 

ここからは、エスメラルダのヴァリエーションを見ていきましょう。

 

まずはお手本です。

引用:YouTube
 

今回は、以下の3つのポイントについてご紹介します。

 

  • タンバリンの扱い方
  • 一つ一つのポーズを決める
  • 強く、美しい女性を演じる

 

タンバリンの扱い方

エスメラルダと言えば、タンバリンですね。

 

タンバリンがどれだけ鳴っているかはあまり関係なさそうですので、カスらなければいいと思います。

 

手で叩いたり肩で叩いたり足で叩いたり…タンバリンを体の一部として自由自在に扱えるように、よく練習しましょう。

 

周りにはぜひ注意してくださいね♪

 

きなこ
コンクールの時などはエスメラルダの子にタンバリンを思いっきりぶつけられて悲しい思いをしている子がたくさんいますので…涙

 

ぶつかってしまったら、ちゃんと謝りましょう。

 

一つ一つのポーズをしっかり決める

エスメラルダは全体的にテンポがゆっくりで、しかもポーズをとる時間が長いです。

 

最初は基本中の基本である、エシャッペから始まりますね。

 

当たり前のことですが、しっかり膝を伸ばして、甲を見せて、美しい写真が何枚もとれるようにキープしましょう。

 

また、アラベスクやパッセ、ポーズ間の移動などもテンポがゆっくりな故によく見えますので、気を抜かないように意識しましょう。

 

きなこ
衣装も大体よく見えますのでね…!ごまかしが効きません汗

 

強く、美しい女性を演じる

エスメラルダは、その曲調からしても、気弱ではないですよね。

 

物語から見ても、正義感がとても強く、また関わる男性たち全てを魅了してしまうような美しさを持っています。

 

そのため、表情は強気な、魅惑的な女性をイメージしましょう。

 

先ほどの一つ一つのポーズを見せるというのも、音の幅全部を使って見せつけるようなイメージで問題ないです。

 

ちょっとうざいくらいがちょうどいいでしょう。

 

ただ、物語を知るとエスメラルダの悲しい運命を知ってしまいますので、ちょっとだけ孤独な感じ、救いのない絶望感をどこか感じさせるような表情を見せられると、完璧ですね。(難しい…)

 

 

おわりに エスメラルダを演じよう

ここまで、バレエ『エスメラルダ』についてご紹介してきました。

 

以下に、内容をまとめます。

 

  • バレエ『エスメラルダ』は正義感の強く美しい女性の、悲しい恋の物語。
  • ヴァリエーションは一つ一つのポーズをしっかり決めて、「エスメラルダ」を演じよう。

 

バレエの物語は時代背景もたくさん含んでいて、ハッピーエンドばかりでないところが、魅力の一つだと思います。

 

今回のの『エスメラルダ』は、バレエ作品の中でももっとも残酷な運命が描かれているかもしれません。

 

ただ、もちろん物語はフィクションですが、このような運命を持つ人もいるということを忘れないようにしたいですね。

 

皆さまの踊りで、エスメラルダがもっともっと輝くことを祈っております♪

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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kinakomochi

こんにちは!kinakomochi(きなこ)です。 この先の未来にも、ずっとずっと芸術が残っていますように…!願いを込めて、このブログをはじめました。バレエ歴18年。 好きなもの:バレエ、ピアノ、読書、アイドル、映画、和菓子

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