読者の皆さまの中には、バレエの先生と聞くと「怖い」イメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
テレビ番組などでたまにバレエ教室やレッスン風景が取り上げられますが、その時の先生の様子は穏やかでないことが多々あります。(ドラマや映画の中でも、厳しめに描かれる傾向があるように思います。)
もちろん、すべてのバレエの先生が「怖い」わけではないですが、なぜバレエの先生は「怖い」のか、バレエ歴18年の私がかつての先生方を観察して考えたことをお伝えします。
これを読んで、バレエの先生を「怖い」と感じる理由を考えたり、そのときの対処法のヒントにしていただければ幸いです。
目次
なぜバレエの先生は怖いのか??【先生を観察して分かったこと】
前提として、バレエの先生はちょっと怖く見えやすいところがあると思います。
美人で、目が鋭くて、細くて、声が大きくて…。
しかし、その表面的な部分を抜きにしても、バレエの先生を「怖い」と感じることは多々ありますね。
今回はバレエの先生が怖い理由を3つの観点に分けて考えてみました。
- 先生自身に起因する理由
- 一時的な理由
- 生徒のためを思って
先生自身に起因する理由
まず、バレエの先生が「怖い」理由として最も考えられる、先生自身に起因する理由について考えたいと思います。
具体的には、以下の理由が考えられます。
- 先生自身がストイックにバレエをやっていたから
- 先生の先生が怖かったから
先生自身がストイックにバレエをやっていたから
バレエの先生が「怖い」理由はほぼ「先生自身がストイックにバレエをやっていたから」です。
よく「自分に厳しい人は他人にも厳しい」と聞きますが、バレエに関しても例外ではないです。
特に、バレエは肉体的にも、精神的にも、かなり厳しい訓練が必要です。
そしてバレエ教室の先生方は特に、たいていの場合、バレエ団を出られていたりプロになるための訓練をされてきた方が多いです。
先生にとって自分のバレエ教室の生徒は、過去の自分と同じ立場ですので、「自分がそうしてきたように、生徒は自分自身で厳しく訓練していくものだ」という考えが根底にあると思います。
そうすると、過去の自分の姿と照らし合わせて叱咤激励したくなりますよね。
自分よりも素晴らしいダンサーを育てようとしたら、なおさらです。
先生の先生が怖かったから
バレエの先生が怖い理由2つ目は、「先生の先生が怖かったから」です。
「蛙の子は蛙」っていうやつです。
バレエの指導方法というのは、自分がされてきた指導を自分もするようになるのが普通だと思います。
なかには、反面教師にしている先生方もいらっしゃるかもしれませんが…。
生徒からしたらものすごく厳しく感じても、先生としては自分が指導されてきたときの半分くらいの厳しさで指導しているのかもしれません。
一時的な理由
バレエの先生が「怖い」理由には、一時的なものもあります。
具体的には、以下のような場合です。
- コンクールなどで刺激を受けた時
- 機嫌が悪い時
コンクールなどで刺激を受けた時
コンクールなどで、他の教室の生徒さんや先生を目にすると、生徒自身ももちろん刺激を受けますが、先生も刺激を受けます。
そうすると、心なしかいつもより厳しい目線で注意が飛んでくることがあります。
コンクールは、指導の視野が広がる絶好の機会です。
機嫌が悪い時
バレエの先生も人間ですから、機嫌が悪い時はあります。
機嫌が悪い理由はバレエ教室内だったり、バレエ教室外だったり、様々あると思いますが、たいていの場合原因不明です。
心当たりがある場合は別として、自分が原因かも…などとはあまり考えすぎないようにしましょうね。
生徒のためを思って
最後に、バレエの先生も生徒のために、心を鬼にしてわざと「怖く」しているとも考えられます。
例えば、以下の理由が考えられます。
- 厳しい言い方をした方が上手になる
- 生徒に期待している
厳しい言い方をした方が上手になる
先生も本当はこんな言い方はしたくないけど、生徒にちゃんと意識してもらうために厳しい言い方をしている場合があります。
以前、あるテレビ番組でこんな検証をしていました。
「スパルタ教師と優しい教師、どちらに教わったほうがバレエを上手になるのか?」(言い方は違うかもしれませんが)
期間はたしか1か月ほどで、生徒役は2人ともバレエ初心者でした。
片方の方は、超スパルタ形式で厳しくバレエを教わり、もう片方の方はとても優しく、褒められながらバレエを教わり、1か月後どちらがより上手になっているのかという検証です。
そのときの結果は、スパルタ教師側に軍配が上がりました。
もちろんこの検証が全てとは言いませんが、個人的にも厳しい言い方をされた方が、「もう言われたくない」という気持ちになるので、より自分の神経を研ぎ澄ませて踊るようになるかなと思います。
ただ、これに関してはかなり個人差があるかと思いますので、なんとも言えないですね。
期間が短いときと長いときでもまた違うと思います。
ただ、より厳しい言い方をした方が、生徒の心に強いダメージが残ることは事実です。
生徒に期待している
先生が厳しい言い方をする場合、その生徒に対して期待していることが多いです。
「この子はもっとできる」
「できるのにやってない」
「あと一歩なのに」
このように、先生のなかで「もったいない」と感じているときは、生徒に対して憤りの気持ちに近いものを伝えることがあります。
厳しい言葉をかけられるのは、先生がしっかり見ている証拠です。
おわりに バレエの先生が怖いときは…
ここまで、バレエの先生が怖い理由を見てきました。
要点を以下にまとめます。
- 先生自身がストイックにバレエをやっていて、自分も厳しい指導を受けたから
- 周りから刺激を受けたり、機嫌が悪い時だから
- 生徒に期待しており、注意をしっかり聞いてほしいから
先生が「怖い」という印象が一度ついてしまうと、教室に通うことが辛くなってしまうこともありますよね。
そんなときは、先生が「怖い」理由に上記のことがないか考えてみましょう。
先生が「怖い」理由は、バレエへの愛や生徒への愛の裏返しのようなものかもしれません。
ただ、どうしても先生の指導方法が合わないときは、我慢しすぎず、ほかの教室を見てみることも検討してくださいね。
(バレエ教室はたくさんありますから!)
皆さまのバレエライフが素敵なものになりますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。